【Ubuntu】WineでOffice2000をインストールしてExcelとWordの動作確認
- はじめに
- Ubuntu - WineHQ Wikiの方法
- winetricksで日本語の文字化け対応
- CDROMからOffice2000をインストール
- Excelの動作確認
- Wordの動作確認
- 参考
- まとめ
はじめに
Wineは、Linuxなどの上でWindows用アプリケーションをネイティブ動作させるプログラムである。
他のディストリビューションでWineを動作させたときの日本語表示がとても小さかったので、Wineの日本語を一番大きく表示できそうなUbuntuをこのためだけにインストールしてみた。
するとUbuntu SoftwareのWineのレビューにある方法を新たに見つけ、この方法で日本語表示を少し大きくWineをインストールできたと思う。
https://wiki.winehq.org/Ubuntu
のやり方でインストールしたのですが、少々インストールが面倒でしたが、その後はかなり安定した様子で、開発者様には感謝です。
(レビューより引用)
Ubuntuディストリビューションに収録されたソフトをそのまま使えたら良いのだが、バージョンが古い場合もある。 WineについてはWine開発側のレポジトリを追加して、そこから安定版をインストールするのが良いと思う。
Ubuntu - WineHQ Wikiの方法
32ビットを有効にし(dpkg --add-architecture)、レポジトリーキーを追加(apt-key add)し、Ubuntuのバージョンに対応するコマンドでレポジトリを追加する(add-apt-repository)。
パッケージを更新し、安定版のwinehq-stableをインストールする。1,520 MBのディスク容量を消費して大きい。
変更があるかもしれないので、コマンドの詳細はWineHQのURLを参照してください。
winetricksで日本語の文字化け対応
Office2000のインストールで日本語が文字化けするので先に対応しておく。
sudo apt install --install-recommends winetricks
winetricks fakejapanese
初回起動時のみ時間がかかる。~/.wineにあるWine設定の更新に6分ほど時間がかかり、~/.wine以下に'Program Files (x86)'などのWindowsのCドライブの環境が構築された。
付け加えると、wine regedit
でレジストリエディタが起動し、[HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Replacements]にあるMS ゴシック
がSource Han Sans
に変更されたことを確認できる。
CDROMからOffice2000をインストール
Office2000のCDROMを入れ、CDROMの場所でwine ./SETUP.exe
を実行する。
すると、互換性のないバージョンのOLEAUT32.DLLが原因でエラーが出た。
このエラーは、WindowsのSysWOW64にある64ビットのoleaut32.dllをsyswow64にコピーして対応できた。
cp /media/user/xxx/Windows/SysWOW64/oleaut32.dll ~/.wine/drive_c/windows/syswow64/
検証してないが、System32にある32ビットのoleaut32.dllやCDROMにあるOLEAUT32.DLLは32ビット版なのでエラーが出るのかもしれない。
再度wine ./SETUP.exe
を実行すると次の画面に進める。
当然だが、CDキーを入れる必要がある。
一時的な動作確認が目的なので、WordとExcelのみをチェックしてインストールした。
Excelの動作確認
次のコマンドでExcelを起動する。
wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files\ \(x86\)/Microsoft\ Office/Office/EXCEL.EXE
気になったのはシート名の文字が小さいことぐらいで、ピボットもグラフも使え、漢字入力もでき、安定してると思う。
Wordの動作確認
次のコマンドでWordを起動する。
wine ~/.wine/drive_c/Program\ Files\ \(x86\)/Microsoft\ Office/Office/WINWORD.EXE
Wordは使えないと思う。改行後の漢字入力で劫のような文字が入り、バックスペースで戻った後の漢字入力で直前の一文字が消える。このようなことはExcelでは起きない。
参考
- [Ubuntu - WineHQ Wiki] WineをUbuntuやLinux Mintにインストールする方法が記載されている。
- [Debian - WineHQ Wiki] WineをDebianにインストールする方法が記載されている。
- [WineHQ - Microsoft Excel] ExcelのバージョンごとにGoldやSilverなどの評価がある。
- [WineHQ - Microsoft Word] WordのバージョンごとにGoldやSilverなどの評価がある。
まとめ
WordとExcelの一時的な動作確認が目的でUbuntuのWineでOffice2000をインストールした。 WineHQのレポジトリから安定版をインストールする方法を使った。
WineのWordは使えないが、WineのExcelは使えると思う。 LibreOfficeのWriterが文書作成で十分使えるので、WineのWordが使えないことはあまり問題にならないと思う。
次回MX LinuxでWineHQの方法で動作確認する。